住職です。
あるお宅にお伺いしたときのことです。
奥様に先立たれ10年以上経ちますが、おうちがまぁきれいなこと。
玄関からキッチンから、ものが少なくてお掃除も完璧。
ふつうのおたまやボウルや布巾、今日の新聞が(うちのよりはるかに)輝いてみえる!
思わず「禅寺のようですね」と本職の私がコメントしてしまうほど。
伺ってみますと、この方は元自衛官。
そして従事されていたお仕事は、船のコックさんでした。なるほど。
極限状態での作業が常に強いられるお仕事。筋金入り!命がけ!プロフェッショナル!
どうしたらこんなにすっきり、きれいになるんですか?と、
すがる気持ちでおたずねすると、、、
(現在、住職は身辺整理の真っ最中で、しかもモノの多さと育児で心が折れている)
「上司には『捨てなさい』といわれました」と静かにいわれました。
やはり、そこなのか!と住職は思ったわけです。
なぜなら、、、、
最近の愛読書が、母の運転手としていやいや行った武山の平坂書房で目についた、、、
ゆるりまい著『なんにもない部屋の暮らし方』のシリーズ、と
新聞の広告欄で、安倍首相が座禅する寺の住職の本という宣伝文句はさておき
ためしてガッテン!でバンジージャンプをさせられていて、おもしろかった住職の本、、、
平井正修著『こころがみるみる晴れる坐禅のすすめ』
の2冊で、ゆるりまいさんの本は片付けの方法と言うより、
「ものを捨てる、捨てたい、、、、捨てれない」という人々に対して
どんっと背中を押してくれる本。(整理整頓や片付けの本ではなく精神論)
平井正修さんの本も、
最初から「捨てろ、捨てろ」の連発で、
捨てたい気持ちも捨てなさいという
(禅ですから当たり前ですが)捨てたい自分にはもってこいの本。
(禅の本ですから内容はもっとはるかに深いです、念のため)
ということで、話はもどりまして、そのお檀家さんのことが
このときは、いまの自分にとっては、理想的!完璧だわ!すごすぎる!となった訳です。
しかも、この方にとっては普通のこと、さらりと身についておられる。
(10年以上もそのお家に通っているのに、、、、今更の尊敬で情けないこと)
というお話でした。これにちなんで仏教的な話も多々ありますが、
書いてもつまらなかったので、そしてこれで十分なのでこれでおしまい。読んでくださって有り難うございました。 合掌